無垢の一枚板で創る手作り家具ならMASAKI工房(石川県小松市)

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2006年07月03日

今日のMASAKI工房

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今日は午前中、養護老人ホームの手すりの修繕に行ってた。
本来の仕事ではないのだけど、お世話になっている建築屋さんから
「人手が足りなくてなかなか行けないので、頼めないか?」と言われたのだ。
先週、現場を下見したら、手すりのを取り付けてある根本がグラグラになっていた。

その老人ホームには目の不自由なお年寄りがたくさん生活していた。
みんな手すりを頼りにそろそろと歩いている。

グラグラになっている手すりは、下地を張り替えなくてはいけないようだったので、修理している間はその部分だけ手すりをはずさなくちゃいけない。

手すりの付いている古い壁を壊す。
これが結構難儀した。石膏ボードを2重貼りしてあり、小さめのバールで突き壊した。

汗だくになって壊している最中にも、その手すりを目指しておばあさんが歩いてくる。
そのたびに

「あっ、おばあちゃん。いまここの手すり直しとるし手すりないよ。気を付けてね」

と声を掛ける。

何度かはしわくちゃの手を、そーっと引いて手すりの替わりもした。

ボロボロのボードを取り壊し、合板に張り替える。
クロスやさんに来てもらってクロスも新品に張り替える。
外してあった手すりを再び取り付ける。

今度は僕が握ってもビクともしない。

「よしよし、ええ感じや。これで大丈夫や」

ひとりでつぶやく。

通りかかったおばあさんが

「ありがと、ありがと。ほんとにありがと」と何度も言ってくれた。
仕事と言えば仕事なんだけど、「なんだかいいことしたなぁ」
って思ったよ。

午後遅くから、食器棚の木取りにかかる。
この食器棚は幅2m、高さ2m40cmもあり、3段組の大物だ。

材料はクリ。
この材料を揃えるだけでも大変なのだ。

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木目を見ながら墨を打つ。
木は結構仕入れたのだけど、思うような木目がなかなか取れない。

特に長い材料が困る。
クリは節がある物も多く、あと20cmというところで大きな節があったりして
柾目で2mというのがなかなかとれなかったりするのだ。

あっちの板をひっくり返したり、こっちの板を計ったり・・・

今日はどうにかこうにか大事な柱や框、敷居になる部材を墨付けした。

部材の数は相当なものになる。

しかも納期が厳しいので、当分はこの食器棚との格闘になりそうです。
近いうちに「ただ今制作中」にアップするので、また見て下さいね。

でわでわ

投稿者 masaki : 2006年07月03日 22:48